ウエイトリフティング:クリーン&プレスとペンチプレスの関係性の考察話

今は廃止されて行われていないが、それなりに昔、ウエイトリフティングには「クリーン&プレス」という種目があった。
クリーンは現代のクリーンと同様だが、その後ジャークではなく普通にプレスしてバーベルを挙上するという内容だ。
詳しくはWiki等にもあるので調べれば大体わかると思うが、この種目は腰に非常によろしくないという経緯で廃止されたと言われている。

聞いた話に過ぎないが、現在のウエイトリフティングシューズの踵に高さが出たのはこの種目を有利にするためだと言われている。
もっともクリーン&プレスの時代はスナッチやクリーンも低いポジションでのバーベルキャッチをするスタイルではない方が多かったのでスナッチやC&Jではあまりシューズの踵の高さは重要ではなかったのかも知れない。
しかし一方でこれも聞いた話だが、スプリットで行う場合はシューズの踵は高い方がやりやすいという話もある。

クリーン&プレスのプレスはフロントプレスやミリタリープレスと言われる胸部上方に置いたバーベルを反動をつけずにプレスする動作であるが、この動作を実際にやってみると確かに踵が高い方が有利なのかもと思えるような感覚があるかも知れない。
踵が高いシューズだと、腰に悪いと言われる所以と思われる「上体反らし」を行いやすくなる。
何故かというとそれは足関節の伸展に関係してくるところであろうか、詳細説明は長くなりそうなので避ける。
バーベルは頭上に挙げるとあるが、実際は鉛直方向の天に向かって挙げるのが実際の動作になろうか。
そうじゃなければ顔は正面を向いたまま挙上するなどの動作制限がルール上に設けられなければならないので、それがないという事はそういう風に解釈しても問題はなかろう。

ではその動作は一体何を意味するのかと言うと、このプレスはいかに大胸筋を関与させるかというところではないだろうか。
大胸筋が大きく関与しないプレスというのはどの筋肉が必要になるのだろうか。
実際は上肢の筋肉群だけで挙上するようなあるいはそちらの関与が大きい挙上になるのが機能解剖学としての解釈だが、これらの筋肉はその大きさゆえに扱える重量に限界がある。
そこで、上体を少し反らすことで大胸筋などの胸筋の関与が出来る状態を作ることでプレスを有利にする、それは上体反らしという動作である。
しかしこれは体の構造上、腰椎を過伸展してしまうという動作が生じる。
結果それが腰を痛める原因となり、それが酷いと判断されたので今は廃止になったという事であろうか。

さてここで、C&プレスがとある競技の種目に似ていると思わないだろうか。
競技というか筋トレ種目でもあるが、ベンチプレスによく似ていると思わないだろうか。
ベンチプレスは大胸筋を上手く使うことが大事であるのは競技としても筋トレ種目としても重要なのはご存知かと思うか、例えばC&プレスの体勢を90度向きを変えるとベンチプレスの体勢とよく似ている。
ベンチプレスは胸筋群を有効に使うためのフォームを取っている。
つまり今度はベンチプレスの体勢を90度向きを変えるとC&プレスに有効な形になってくるなんて気はしないだろうか。

もしもクリーン&プレスとベンチプレスの共通事項が多いのであれば、もしかしたらベンチプレスの例えばシューズは踵が高い方が有利なのではないか、なんて考えたりはしないだろうか。
また、実はベンチプレスも実は腰に悪い可能性はあるのではないかなどと考えたりしないだろうか。
実際はいろんな考察や検証は必要であるが考える価値はあると思うし、それぞれの関係性に気づく前にすでに分かり切っている知識があるかも知れない。
またこういう関係性を考えていくと、どういう体勢の時にはどの筋肉が強く使われるなんてことも見えてくることもある。
たまにはこういう考察も悪いものではないと思うのではないだろうか。

以上、終わり。

2020.02.16 新規

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