ウエイトリフティング:ローキャッチにおける大腿と下腿の関係~お尻が床に付く理屈

お尻が床に付くことはルールでは反則行為となり失敗となる。
詳しくはルールブックの2.5反則動作の2.5.1.2に書かれているので公式サイトにある①競技・競技会規則2017で確認できる。

と言うことでお尻が付く人と付かない人の違いとは何だろうか?
身体の構造的にどうやってもお尻が床につけない人もいるし、ものすごく努力しないと床についてしまう人もいる。
それが今回のテーマである「ローキャッチにおける大腿と下腿の関係」である。
シンプルにそれぞれの長さの違いで物理的な構造的にそうなんだということなので、ここは文章よりも落書き的な図解で説明したいと思う。



先ずこれが大腿が長く下腿が短い人の場合である。
この骨格アライメントの人はお尻が床につきやすいと考えた方が良い。



次に大腿が短く下腿が長い人の場合である。
長さの比によってはどうやってもお尻が床につかないという例でもある。



横から見た「大腿が長い人」「下腿が長い人」の重ねてみた比較である。
膝関節の屈曲が同じ角度であればこれだけの差が出る。



正面から見た場合。
足の開きの幅にも差が出るというのが分かると思う。

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以上から言えることは、ウエイトリフティングにおいて、特にローキャッチでは大腿と下腿の長さの比はかなり注意しなければならない点である。
大腿が長い人に取って足幅を開くことは比較的大事なことであるが、下腿が長い人にとっては必ずしもそうでもないということでもある。

一見下腿が長い人の方が有利に思えるが必ずしもそうではない。
ひとつ例を挙げれば、下腿が長い人はローキャッチが苦手である。
逆に大腿が長い人は低く取るのに有利な骨格アライメントと言える。

自分の骨格アライメントがどちらになるのかにより、筋力が必要な部位が変わってくるということでもある。
また自分に適したフォームも変わってくるということである。

ちなみに私は下腿が長いタイプなのでお尻が床に付くことはないが、ローキャッチはそれほど得意ではない。
だからこそセカンドプルで如何に高く挙げるかが大事な戦術を取らなければならなかったということである。
もしも私が大腿が長い人を参考にしたら上手くならなかったかも知れない。
と言うようなケースもありえるので、参考にする人を間違えないためにも自分の骨格アライメントは把握しておく必要がある。

自分の体に合ったフォームや戦術を。

以上、ここまで。

2020.4.2 新規

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