クイックリフトとはどんなトレーニングなのか



ウエイトリフティングの動きであるスナッチ、クリーン、ジャークと同じような動きを身体やその能力を鍛えるというトレーニングとして分けた言い方をしたものとでも言いましょうか。

プライオメトリックトレーニングの一種でもあると言われたりいろんな側面を持っています。

プライオメトリックトレーニングとはいったいなんぞや?と言う疑問や、クイックリフトトレーニングで鍛えられるであろう可能性をQ&A方式でまとめてみます。



クイックリフトトレーニングあれこれ

Q1. クイックリフトも一種であると言われるプライオメトリックトレーニングとはどういうものか
 
A1.
  • 筋肉を伸ばした状態から短時間で収縮させることで大きな力を生み出す(爆発力と呼ばれたりする)
  • その動作を繰り返すことで、その力を強く鍛えることができる
  • 専門用語で伸張反射と呼ばれる筋肉が持っている機能を上手く使えるようにする
  • このトレーニングを繰り返すことで筋肉のみならず腱が痛むのを予防できるとも言われている
  • 平たく言えば筋肉に張力をかけてその張力を利用して力を出力するトレーニングのこと

Q2. クイックリフトはなぜプライオメトリックトレーニングとも言われるのか
 
A2. Q1の「筋肉にかかる張力」を使うことでバーベルを操作するといったように、そのまんまプライオメトリックトレーニングの要件を満たしているからでしょうか。

Q3. ウエイトリフティングとクイックリフトの違いは?
 
A3. ウエイトリフティングはルールで定められた条件(動作・フォームなど)で高重量を上げればそれで良いという競技性のものなのに対して、クイックリフトは高重量を目指すのが目的なのではなく、身体機能を向上させることが目的であるという明確な違いがあります。

ウエイトリフティングではできるだけ高重量を持てるように行っていくため、健康面や身体的リスクを冒さなければならないこともあります。

クイックリフトはそのようなリスクをできるだけ防ぐために行う、目的のベクトルがある意味真逆であるという面があります。

ウエイトリフティングは競技ですが、クイックリフトは競技ではなくトレーニングという違いもあります。

Q4. クイックリフトで期待できるスポーツにおいて役立つ機能は
 
A4. ベタなところだとジャンプ力が向上すると言われています。

ただジャンプと言ってもいろんな競技でのいろんなケースがありますので、それら競技に合わせたジャンプの力に対応したクイックリフトトレーニングを選ぶ必要があります。

また、上半身と下半身との連携のための体の使い方が身につくと思います。

これは当ジムでの指導の話ですが、クイックリフトでは上半身と下半身では筋肉の力の入れ方使い方が全く違います。

それぞれ違った力の使い方をすることで、一つの動作を成し遂げます。

それこそ全身を使って、例えばジャンプ力を有効に出力できるようにします。

ただやみくもに出力するのではなく、必要なタイミングで必要な力だけ、と言うように制御する力も必要になってきます。

細かく言えば、体幹をしっかりさせるというところも習得する形になります。

股関節の使い方、張力のかけ方その力の開放の仕方、開放した張力に力を乗せる能力なども鍛えやすいのがクイックリフトだと思います。

もう少し具体的な例を次のQで挙げて行きます。

Q5. ランニング、スプリント、とにかく走ること
 
A5. 走るときの地面を蹴るその力が向上すると言われています。

走ることにおいて地面を蹴ることは非常に大事だと言われていまして、その力の大きさや持久力や細かい制御能力が向上します。

Q6. 格闘技(ボクシング、総合格闘技、剣道など)
 
A6. フットワークもそうですが、パンチのような打撃において使う脚力の向上があります。

指導者もボクシング経験者ですが、クイックリフトで身に付けるべく「地面を蹴る機能」を身に付けて、それを応用と言う形で使うことになりますが、それが出来ることによってより強く重いパンチを打ち出すことができます。

総合格闘技などではタックルにおいても「地面を蹴る力」が大事になってきますが、ボクシングと同じようにクイックリフトの応用と言うことで、プライオメトリックの力を使うことが出来ればより強力になると思われます。

剣道では主に足さばきや打撃やそのタイミングにクイックリフトの応用と言う形で非常に動けるようになるようです。

瞬間に竹刀を打ち込むには下半身の力も大事だと言われています。

その下半身の力またそれを竹刀で打ち込む動作に落とし込むのにクイックリフトで身に付けたものが生きてくるようです。

Q7. その他、野球、ゴルフ、サッカーなど
 
A7. 野球において「ヒンジ(特に股関節)」を使えるようになることは非常に重要であり、クイックリフトにおいてはヒンジを動かす一つの機能として筋肉の張力のかけ方やその開放の仕方やコントロールのやり方がプレイにおいて非常に役立つと言われています。

走ったり、打ったり、投げたりなどで特にその機能が役立つと思われます。

打球、送球は下半身の力をバットや玉に伝えることが大事、またそのタイミングも大事と言うことで、クイックリフトがそれらに直接貢献することはあまりないのですが、やり方自体をシンプルに学べるのがクイックリフトの良いところだと思うので、そのやり方を学んだ上で応用できれば非常にプレイに役立つと思われます。

ゴルフにおいても下半身の力を使ってボールを飛ばすという点においては野球と同じだと思います。

サッカーに関しては、ゴールキーパーが特にクイックリフトが役立つと思われます。

Q8. 結局クイックリフトってどういうトレーニングなのか
 
A8. クイックリフトトレーニングはそれが直接何かに役に立つということはあまりなく、あくまでもプライオメトリック的動作をシンプルにわかりやすく鍛えることができるというものだと認識しております。

ウエイトリフティングのように左右対称に、左右同じように動く競技と言うものは少ないと思います。

どちらかと言うと右足を前にして動く、左足を前にして動く、必ずしも体全体が正面を向いている訳ではなくいろんな姿勢においての動作での力の出力が求められるものが大半です。

それを考えると、ウエイトリフティングと同じ動き、左右対称に動くクイックリフトはそれら競技に直接働きかけることはあまりないと思います。

他の競技に関しては動きが複雑であるとも言えます。

それはつまりどういうことかと言うと、複雑な動きの中すべてにおいてのプライオメトリックな体の使い方をトレーニングと言う形で行うことは時間的コストが大きすぎるし、複雑でさらにその状態を繰り返すことができないこともあるでしょう。

ではどうやってプライオメトリックの動きを習得するのか、それをシンプルにしたのがクイックリフトなのだと思います。

左右対称なので右側と左側の関連性を考える必要はとりあえずないでしょう。

上半身と下半身の関係性と、バーベルの動きのみを考えれば動けるしトレーニングできます。

非常にシンプルなフォームであるので反復動作で行うこともできます。

まずはそこで、張力とは、張力を開放するとは、開放した張力に力を乗せるには、を体感して自分の中に落とし込むところから始めます。

そして大概の競技は地面を蹴るという動作も重要になってきますので、地面をしっかり蹴るために張力がどう働いてくるのか、足をどう使ったらよいのか必要な足の機能は?という部分もクイックリフトの中で習得していきます。

そうしていく中で張力つまり爆発力をシンプルな形で確実に使えるようになったら、今度はそこからそれぞれが行っている競技にどのように落とし込んでいくか、応用をしていきます。
クイックリフトはそのための基本を習得するためのトレーニングになります。


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