体幹を強化せよ

[要約版]
あらゆるスポーツから日常生活まで「体幹は大事」と言われるものの、それではどうやって体幹を鍛えるの?強化するの?と思うかも知れない。

また、腹圧のかけ方などもこれも「体幹」の作り方の一つだったりするのだが、じゃあ「どうやって意識して力を入れたら良いのかわからない」と言う人も数多く見てきた。

そんな中で、スポーツの面、武術の面、音楽の面、それぞれの角度から経験したところから「とりあえずこうしてはどうか?」という手順を書いてみる。

  1. 背筋をまっすぐにして立つ
  2. 肩先と耳の距離を広くとる、肩を下げるとも言う
  3. 鼻から息を吸い込む、この時に「お腹に空気を入れる」ではなく「背中に空気を入れる」ように空気を大きく吸い込む
  4. 肛門を体の奥に入れ込む、心臓に向かって入れ込む。また、体の前面にあるヘソと肛門の距離を縮める
  5. 背筋をまっすくの状態に保ったまま、ヘソとみぞおちの距離を縮めるように体を動かす

これらが出来れば、体幹を固めることが出来るだろう。
但し、慣れていなければ相当大変というか、最初から上手くできる人は少ないと思う。
だから、項目に分けた手順をひとつづつできるようにトレーニングしていく必要がある。

1.背筋をまっすぐにして立つ

簡単なようで、そうでもない背筋をまっすぐにして立つ。
スポーツで難なくできる人もいるが、猫背の人などはまず出来ていないので、そこから補正していく必要がある。
これに関しては筋トレと言うよりは、ひたすら背筋がまっすぐな状態を覚えていく作業になる。
また、筋が固まっていたりするとそもそも背筋を伸ばせないので、まずは背筋を伸ばすために筋をほぐす必要がある。
これはトレーニングではなくコンディショニング分野になるだろう。

2.肩先と耳の距離を広くとる、肩を下げるとも言う

慣れない動きだと思うが、これは鏡を見ながら行うとわかりやすい。
鏡を見ながら肩先を下げる練習をするのみである。
しかしどこをどう力を入れて良いのかわからないかも知れない、その場合は人に肩の動きを誘導してもらうという方法もある。
そしてこれも1と同様に、背中と胸郭周りの筋が固まっていると肩を動かすのが難しいので、筋をほぐしておく必要がある。
ちなみにこの動きは、頚椎・胸椎・胸郭・肩甲骨を動かす筋肉を使う複雑な動きである。

3.鼻から息を吸い込む、この時に「お腹に空気を入れる」ではなく「背中に空気を入れる」ように空気を大きく吸い込む

腹式呼吸と言われるかも知れないが、それとはちょっと違うかも知れない。
ポイントは「お腹を膨らませる」ではなく「背中に空気を送り込む」意識である。
お腹を膨らませてしまうと腹圧はかけられないので、腹圧を掛けられなければ体幹の強化はできないので、これは不正解。
また、腹式呼吸と言えば深呼吸でお腹を膨らませてと言うが、深呼吸はお腹を膨らませるのではなく「横隔膜の筋力を大きく収縮する動き」がメインである。
何故お腹は膨らむかと言えば、横隔膜を収縮させると横隔膜の下にある腹腔が下に押されるため収まらない腹腔がどこに逃げていくかと言えば、押された下方ではなく、ゴムみたいに膨らむ横方向になるから、結果見た目「お腹が膨らんだ形」になる。
見た目を作るために上手く横隔膜を動かせれば良いが、横隔膜が固くなっていると横隔膜が動かず、でも見た目は代償動作で作ることが出来るため本来の目的を果たせないことが多々ある。
そもそも呼吸を使う何かをしていなければ横隔膜の柔軟性はなかなかないので、見た目で判断するのは早計であるとも言える。
横隔膜をきちんと使った呼吸をするのが、実は一番大変なのかも知れない。

4.肛門を体の奥に入れ込む、心臓に向かって入れ込む。また、体の前面にあるヘソと肛門の距離を縮める

3の話で出た「腹腔」「腹圧」これを正しく掛けるための動作である。
つまりは腹腔を囲む筋肉を収縮させて腹腔の大きさが変わらないように固定する動作を、比較的わかりやすい形で表現した形である。
1~3までの動作と言うのは、腹腔を上から下に押し付ける動作でもあるが、4~5は腹腔を下から押し上げる動作になる。
いよいよ腹腔の大きさが変わらないように圧をかけていくのである。
圧を掛けるということは筋力を使うので、結構大変な動作ではあるが、ある意味シンプルな動作でもある。
ちなみにこの動作は、女性が主に鍛えたい「骨盤底筋」を使えるようにするのにも有効である。

5.背筋をまっすくの状態に保ったまま、ヘソとみぞおちの距離を縮めるように体を動かす

腹腔・・・腹圧をがっちり掛けていく最終工程である。
背筋を曲げもヘソとみぞおちの距離は縮まるが、それだと必要な筋肉を収縮させて行っていることにならないので、背筋を曲げずに伸ばしたまま行うことが重要である。
これはヘソとみぞおちに目印をつける(指をさした状態でも良い)ことで、視覚的に確認しやすいので、結果を見やすいという利点がある。
但し、最終仕上げだけあり、一番大変な作業である。


例えばパワーベルトを使い腹圧を掛ける、という手法があるが、これはベルトの締め付けが筋肉収縮の代償を行ってくれているという仕組みであるが、自分自身の筋肉を使っている訳ではないので、よほど高重量を扱わない限り、また競技的に有利になるように脚力を上げるためなどの目的がない人は使わない方が体は鍛えられる。

初心者や体幹を使い慣れていない人は、この動作だけでも結構なトレーニングになると思う。
でも、これが出来るようになれば、後は応用でいろんなシーンで体感を上手くコントロールすることが出来る。

例えばウエイトリフティングなどでは、ファーストプルからセカンドプルまでの間は体幹を使える方が体幹重量がそれなりに変わる(軽くなる)ので、有利である。
ウエイトリフティングのそこまでの動作は、1~5まで完璧にこなせるフォームではないが、1~5までで体幹を固められるようになったらその感覚を覚えこむと、スタートの体勢でどう体幹を固めて行けば良いのかが分かるようになる。
それを利用して、セカンドプルでより大きな力を生み出せれば、競技的にかなり有利になるだろう。

■基本的に、重心は少し上に上がる

体幹を固められていない状態とは、重力に従っている状態なので腹腔という体積や質量があるものが下方に引っ張られている状態である、つまり体の下方が重くなれば重心も下に落ちている。
それを上から固めつつ、下からも押し上げるため、腹腔が少し上に動き、体の重さのバランスが変わるため重心が上に移動する。
それをあまり気にしなくて良いケースもあるかも知れないが、重心が変わるとパフォーマンスも変わって来るので、その点は注意が必要である。

一つの例に過ぎないが、例えば足裏のグリップが甘い状態で体感を固めると、かなり重心が上に浮いてしまうような感覚に見舞われることがある。
この場合の対策としては、足裏のグリップをしっかり作れる状態にすることである。
そもそも重心が上がって、例えば打撃が弱くなってしまうとか、違和感があるとか安定性がなくなる場合は、重心が上がらない状態ですでに問題を抱えているものだ。
その一つが「足裏のグリップ」である。
これを改善することで、重心が上がろうとも、足の裏でしっかり地面を捉えることが出来れば、パフォーマンスがダウンするところかアップするだろう。
足裏のグリップについてはまた別の項で触れたいと思う。


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(詳細は桐田プロダクションジムより)


以上。

2025.11.11 新規

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