筋肉が収縮するという事その3

筋肉が収縮するという事その1
筋肉が収縮するという事その2
の続きになるので先にそちらをお読みいただきたい。

さて、ここからは私の話になるが、何故岡田教授(バス―カ岡田氏)が「結合組織」と読んでいたものをあえて「筋膜」としたかと言うと、私が取り扱っているキネシオテーピングというもので働きかけるものが「筋膜」と表現されているからである。
この後話す内容が「筋膜」であるためあえてそうさせて頂いた。

キネシオテーピングはホワイトテープと呼ばれる非伸縮性テープとは違う、伸縮性テープを使っていく。

詳しくは私が所属している「キネシオテーピング協会」あたりに情報があるかも知れないが、キネシオテープと呼ばれる伸縮性テープで何をしているのかと言うと、表皮にテープを貼ることで(もちろん貼り方はあるが)皮膚を持ち上げついでに筋肉の周りにある組織も持ち上げ、筋肉と皮膚の間にある組織間に空間を作るということをしている。

それに付随する作用として水分が流れやすくなったりする、水分が流れやすくなることでそこに溜まった熱を冷ますことができるなどがあるが、つまりは筋肉とその外側にある組織の間に余白を作っている。

前回の話で出てきた「余白」である。

実はキネシオテーピングを適切に貼ると、筋力がアップすることがある。

これは誤解を招かないように敢えて「ことがある」としているが、このテーピングによりアップする筋力は「もともと持っている筋力まで」という制限がある。
つまりもともと10持っている人が、何故か8しか出せなくなってしまった状態でテーピングをすると10の筋力に戻る(計算としてはは2増えてることになる)。

何故そのようなことが起こるのかと言えば「余白」が出来たからであると推測される。

何故推測されると表現するかと言うと、その理由がハッキリしないからである。
もしかしたら協会の方でははっきりさせているのかも知れないけれども、私個人としてははっきりそう断言はできないと思っているので個人的な見解として「推測」に留めている。

キネシオテーピングでは余白を「筋膜」だけに留めておらず、体の表面を覆う表皮の内側からとその範囲を捉えている。
だからこそ表皮にテーピングをするのであるが、しかし皮膚には感覚受容器があるため、そちらからの反応で筋力が戻る可能性もあり、その区別はつきにくいというか、これまたおそらくあまり研究されていないかまだ表に出ていないのではないかと思われるが不明である、あくまで推測である。

また、私個人として、キネシオテーピング協会以外での皮膚についての運動にかかわるところで勉強してみたいと思い、皮膚運動学などの書籍を買ったりして読んでみたが、関節がきちんと曲がったり回旋したりするためには余白だけではなく「シワが出来ること」なんかも重要なようである。
シワが出来るためには皮膚がちゃんと柔らかい状態であることが必要であるが、このことは皮膚だけではなく筋膜にも同じことが言えるのかも知れない。
筋膜もきちんと伸縮できる柔らかさやしなやかさは大事なのではないかと思われる。

つまるところ、筋肉が収縮するためには、収縮してその結果の機能が正常に働くためには「余白」や「筋肉を包む結合組織のしなやかさ、柔軟性」も重要なキーとなるのは確かなのかも知れない。

筋肉をより活用するために、また筋肉の健康の為に、それらの改善方法や状態維持の方法、またどうやって結合組織は作り変えらえていくのかなどの研究が進んで判明してくれることを楽しみに待ちたい。

【最後に~バス―カ岡田こと岡田隆教授へ】

この度は私のような一般人の、今回の始まりである質問に快くお答えいただきありがとうございました。

今回は展示会なのでと思ったのですが、岡田教授のような方に質問できる機会もなかなかないと思い、おそらく少々失礼な形ではあったかと思いますがお伺いさせていただきました。

ご自身もボディビルダーとしてご活躍をされていますが、その状態で教授にまでなって更なる筋肉の研究をされていることは、シンプルにすごい事であり、その熱意に感服する次第です。

筋肉についてはまだまだ分からないこともたくさんあると思いますが、岡田教授の研究などでもいろんなことが判明して行ければと、この先楽しみにしております。

教授としてはまだまだお若いので、更なる大きなことを成し遂げていって欲しいと願っております。

なんだか上から目線なメッセージで申し訳ないような気もしますが、あまり語彙力がないのでご容赦ください。

また何かきっかけがありましたら、このようなお話が出来たらと思っております、その時はまたよろしくお願いいたします。

益々のご活躍もですが、何よりも多忙などでお体を御大事に、自愛くださいませ。

2024.7.18 坂本直美より


SPORTEC2024にて(左端がバズーカ岡田こと岡田隆教授、真ん中が私)
この後に話をしました。

以上。

2024.7.18 新規

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